Posted on 4月 12th, 2010 at 12:01 AM by GK

GKです。
最近プレイしたゲームPSP「」について書きます。

銃声とダイヤモンド
公式サイト
http://www.jp.playstation.com/scej/title/jyudai/
※公式サイトにWeb体験版があるようです。

基本的にはノベルゲームに分類されるものです。
題材として使用されたのは「交渉」です。
立てこもりや人質事件の際に、犯人と直接取引を行う「交渉人」が主人公のゲームになります。
最近TVや映画であった米倉涼子主演の「交渉人」はディテールの粗さや犯人のお粗末さにげんなりして10分と持ちませんでしたが、本作のシナリオは下手に風呂敷を広げず、ディテールに凝った作りとなっており、年配のプレイヤーも納得の作りとなっております。伏線を張り巡らせ、登場人物の心の動きをきちんと感じられる久々の「ちゃんとした」ストーリーです。
また、ゲーム中に流れる音楽は主張しないながらも確かな存在感を持ち、「ただ流れている」モノとは違い、改めてサントラで聞きたくなるものでした。





このコメントによればタンゴやクラシック、ジャスなどを融合させた独自の音楽観を確立させた有名な方の曲なのですね。
Wikipedia アストル・ピアソラ

http://www.nicovideo.jp/watch/sm5128899
アストル・ピアソラ

なるほど。納得。カッコいいです。

システム面では、基本は大きな選択肢があまりなく、交渉の結果によりストーリが分岐していくもののようです。ノベルゲームが根幹なので再プレイなどが気になる方もいると思いますが、ちゃんと再プレイするように(できるように)作られていて、総プレイ時間も20時間程度あるようです。
ちなみに一回でトゥルーエンドを迎えるのは至難の業で、無理なく再プレイに突入できるでしょう。
交渉シーンはリアルタイムで進行し、相手の感情のゲージを振り切ると決裂となり基本的にはバッドエンドになります。リアルタイム進行なので犯人が要求するものに「答える」「開き直る」「スルー」などの対応を即時反応することが求められ、今までにない体験ができるものと思われます。

残念な点はビジュアルです。
リアル寄りにしたことはとても好感が持てます。音楽、システム、シナリオ共に大人向けと来ているので、ここで少年誌のような画風では厳しいでしょう。しかし、本作の絵はそこを念頭においてもお世辞にも良い絵ではありませんでした。全体的に書き込みが足りていなく、魅力的な絵に仕上がっていません。ビジュアルイメージは広告の媒体展開でもまず一番に飛び込んで来る部分ですから、だいぶ存したのではないでしょうか。非常にもったいないです。

総合的には、GKは満足のいく作品でした。
ノベルゲームで話がしっかりとしていて、音楽・システムともに高レベルに達していると思われます。ただし、マスターゲットに向いたものではないため、どうしても好き嫌いが出てくるかもしれません。どうも最近のゲームに閉塞感を感じるという方に、一度遊んで頂きたい作品です。
個人的には同システムをベースにした次回作も期待しております!

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